これは特定のお店の話ではなく、タイムカード+Excelで勤怠を集計している現場の「あるある」を1枚にまとめたものです。ここでのミスはそのまま給与の間違いになり、発覚するのは翌月の給与明細を見た本人からの指摘です。
いつもの勤怠集計の流れ(手作業)
STEP 1
カードを回収
月末にラックから全員分を回収。空欄や手書き修正が見つかる1
STEP 2
Excelに転記
1枚ずつ時刻を手で写す。数百セット分の写し間違いリスク2
STEP 3
電卓で計算
遅刻の差し引き・残業の丸めを電卓で計算し、結果だけセルに入力3
STEP 4
給与ソフトへ手入力
集計値をさらに給与ソフトへ打ち直す。転記が二重に発生4
転記して作った勤怠集計表(Excel)— 6/22週分・一見できあがっているが…
| スタッフ | 出勤日数 | 実働合計 | 残業 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 川田社員 | 4日 | 23:302 | 0:30 | 金曜 締め作業 |
| 糸井社員 | 6日 | 36:00 | — | |
| 鈴木パート | 6日 | 36:00 | — | |
| 田村学生 | 4日 | 24:003 | — | 土曜 遅れてきた? |
| 織田パート | 3日 | 16:00 | — | 木曜 早退(体調) |
| 山本学生 | 3日 | 17:48 くらい?1 | — | 日曜の退勤カード空欄。たぶん15時 |
| 合計 | 26日 | 152:184 | 0:30 |
実働のセルは数式ではなく、電卓で計算した結果の手入力。元のタイムカードと突き合わせない限り、間違いは誰にも見えない。
✎ 電卓メモ:川田 6:00+6:00+6:00+6:30=23:30…あれ、24:30? もう一回叩くか…/田村の土曜、15分遅刻は引くんだっけ? 先月はどうした?
その結果… 川田さんの実働は電卓の叩き間違いで1時間少ないまま給与へ。田村さんの土曜の遅刻15分は引き忘れて満額計上。山本さんの日曜は「たぶん15時」の仮置きのまま確定。合計欄も足し間違い。翌月、給与明細を見た川田さんから「先月、1時間分足りなくないですか?」と指摘され、タイムカードの山を引っ張り出して1枚ずつ再点検——集計のやり直しと追加支給、そして何より「うちの給与計算、合ってるの?」という不信感が残ります。
赤い番号の問題点
- 1仮置きの数字がそのまま確定する:打刻漏れの空欄は「たぶん◯時」で埋めるしかない。根拠のない数字が実働時間として給与計算に流れ、後から検証もできない。
- 2電卓の叩き間違い・転記ミス:6人×7日でも42セット、月なら180セット超の時刻を手で写して足す。1回のミスがそのまま給与の過不足になる。表のセルは手入力値なので、間違っていてもエラーにならない。
- 3遅刻・早退の扱いが毎回ブレる:「15分の遅刻は引く?丸める?」が担当者の記憶頼みで、先月と今月で扱いが変わる。スタッフごとに不公平が生まれ、指摘されても経緯を説明できない。
- 4検算しても合わない:合計欄も電卓で足した手入力。個別のミスと合計のミスが混ざり、どこで間違えたのか特定に時間がかかる。給与ソフトへの再入力でさらにもう1段ミスの機会が増える。
Before → After
システム化でどう変わるか
手作業月末にカードを回収してExcelへ手転記。毎月2〜3時間
システム打刻した瞬間に実績データになる。転記という工程そのものが無い
手作業遅刻の差し引き・残業の丸めを電卓で計算して手入力
システム就業規則に合わせたルールで自動計算。毎月同じ基準でブレない
手作業打刻漏れは「たぶん◯時」の仮置きで確定してしまう
システム打刻漏れは「要確認」として集計から自動で分離。修正は申請→承認の記録つき
手作業集計値を給与ソフトへさらに手入力(二重転記)
システム給与計算用CSVをワンクリック出力。給与ソフトにそのまま取り込める
同じ勤怠集計を、打刻から自動で積み上がるシステムにすると、こうなります。
After(システム)を見る