このシートは実在のものではなく、「システムからシステムへ CSV を渡す」ときに Excel で加工している会社で「あるある」な問題を1枚にまとめて再現したものです。実際には毎月の作業なので、ここにある問題が毎月少しずつ形を変えて起こります。
毎月 1日販売管理からCSV出力先月分の売上CSVを出す5分
STEP 2Excelで開く中身を確認して、加工用のシートに貼り付ける10分
STEP 3列を並べ替え・直す会計ソフトの順に列を移動。日付・コード・摘要を手で直す40〜60分
STEP 4CSVで保存→取込会計ソフトの取込でエラーが出たら戻ってやり直し20分〜
STEP 5合計を目で確認販売管理の月計と会計の月計が合っているか電卓で15分
D2
fx
=VLOOKUP(C2,補助科目マスタ!A:B,2,FALSE)
| A | B | C | D | E | F | G | H | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 伝票番号 | 取引日 | 取引先コード | 補助科目 | 取引先名 | 品名 | 借方金額 | メモ |
| 2 | 2.02506E+121 | 458102 | 1233 | #N/A4 | (株)アルファ | Webサイト保守 6月分 | 55000 | |
| 3 | 2.02506E+12 | 45811 | 45 | #N/A | 田中商事 | システム保守費 | 55000 | |
| 4 | 2.02506E+12 | 45813 | 210 | #N/A | 山田印刷 | LP制作費 | 110000 | |
| 5 | 2.02506E+12 | 45817 | 318 | #N/A | ベータ | ECサイト構築(一部) | 4800005 | 税抜?税込?7 |
| 6 | 2.02506E+12 | 45820 | 777 | #N/A | 繝上ち繝手ィュ蛯6 | 配管図面作成 | 66000 | 文字化け→手で直す。新規先?コード不明7 |
| 7 | 2.02506E+12 | 45824 | 210 | #N/A | 山田印刷 | バナー制作費 | 44000 | |
| 8 | 2.02506E+12 | 45834 | 210 | #N/A | 山田印刷 | 名刺デザイン | 8 | 金額空欄のまま取り込んだら0円で登録された(先月) |
| 9 | 2.02506E+12 | 45838 | 45 | #N/A | 田中商事 | システム保守費 7月分 | 55000 | 先月と列の順番が違う?? 3列目が「部門」になってる9 |
6月加工中
元CSV
補助科目マスタ
会計取込用
5月(前回)
コピー
Sheet3
+
赤い番号の問題点
- 1伝票番号が指数表記になる:13桁の番号「2025060200001」を Excel が数値とみなし、「2.02506E+12」に丸めてしまう。保存すると元の番号には戻せない。会計側から販売管理の伝票をたどれなくなる。
- 2日付が通し番号(シリアル値)になる:「2025/06/02」が「45810」に化ける。Excel の中では日付として扱えるが、CSVで保存した瞬間にただの数字になり、会計ソフトの取込でエラーか、最悪 1900年代の日付として登録される。
- 3取引先コードの先頭ゼロが落ちる:「00123」が「123」に。会計ソフトの補助科目コードは5桁なので一致しなくなる。毎月「0を付け直す」作業が発生し、付け忘れると次の④が起きる。
- 4VLOOKUP が全部 #N/A:③でコードが変わったせいで、補助科目マスタとの照合式
=VLOOKUP(C2,補助科目マスタ!A:B,2,FALSE)が全行エラー。エラーの理由が「コードが無い」のか「桁が違う」のか、見ただけでは分からない。 - 5税抜と税込の取り違え:列を手で並べ替えるとき、隣の「税抜金額」列を「借方金額」に持ってきてしまった。480,000 は税抜で、正しくは 528,000。合計が合わないことに気づくのは会計ソフトに入れた後。
- 6文字化け:販売管理の出力が Shift_JIS か UTF-8 かはメーカー次第。開き方を間違えると「ハタノ設備」が「繝上ち繝手ィュ蛯」になる。手で打ち直すと、今度は表記ゆれ(ハタノ設備/波多野設備)が生まれる。
- 7メモ列が判断の置き場になっている:「税抜?税込?」「新規先?コード不明」——本来はシステムが判定すべきことを、人が黄色く塗ってメモに書いて覚えておく。担当者が休むと誰にも判断できない。
- 8空欄が黙って 0円 になる:金額が空欄の行をそのまま取り込むと、会計ソフトによってはエラーにならず「0円の売上」として登録される。取り込めたので気づかない。先月それが起きたのに、今月も同じ空欄がある。
- 9先方のレイアウト変更に気づかない:販売管理ソフトの更新で列が増えた。前月と同じ手順で列を移動すると、1列ずれたまま会計ソフトに入る。列名を照合する仕組みがないので、違和感を覚えた人が気づくまで分からない。
Before → After
間に「変換の仕組み」を置くとどう変わるか
Excel加工Excel で開いた時点で伝票番号・日付・先頭ゼロが壊れる(気づかず保存)
変換の仕組みCSV を Excel で開かない。壊れた形跡があるファイルは取り込まずに止めて、出し直しを案内する
Excel加工列の並べ替え・日付の書き換え・摘要の連結を毎月手でやる(40〜60分)
変換の仕組み「対応表」に従って自動で変換。毎月の作業はファイルを選んでボタンを押すだけ
Excel加工VLOOKUP の #N/A を目で追って、コードが無いのか桁が違うのかを調べる
変換の仕組み桁は自動で揃え、マスタに無いコードだけを「要確認」として理由付きで出す。対応を選べば次回から自動適用
Excel加工金額の空欄が 0円 で登録され、取り込めたので気づかない
変換の仕組み空欄の行は「除外」として一覧に残し、出力から外す。黙って 0円 にはしない
Excel加工販売管理ソフトの更新で列が増えても、前月と同じ手順で作業して列ズレ
変換の仕組み毎回ヘッダーを照合し、前回と違えばその場で止めて違いを表示。ずれたデータは会計ソフトに入らない
Excel加工文字化けを手で打ち直し、判断はメモ列と担当者の記憶に頼る(属人化)
変換の仕組み文字コードは自動判定。何を取り込み・何を拒否し・何を除外したかが履歴に残り、誰が見ても同じ判断になる
同じ「販売管理 → 会計ソフト」の受け渡しを、間に小さな仕組みを置いて行うとこうなります。
After(変換の仕組み)を見る