このシートは実在のものではなく、請求と入金を人が突き合わせている会社で「あるある」な問題を1枚にまとめて再現したものです。実際には取引先が増えるほど、同じ金額・似た名義が増え、判断はさらに難しくなります。
毎月 1日2つのCSVを落とす販売管理の請求一覧と、銀行の入金明細10分
STEP 2Excelに貼る2つのシートに貼り付け、金額で VLOOKUP15分
STEP 3合わないものを目で追うカナ名義を読んで取引先を推測。電卓で足し算1〜2時間
STEP 4販売管理に手で入力○を付けた請求を1件ずつ「入金済」に30分
STEP 5未入金に督促×の取引先にメール。間違っていたら謝罪30分〜
請求一覧(販売管理から貼り付け)
G11
fx
=VLOOKUP(C11,入金明細!C:C,1,FALSE)
| A | B | C | D | E | F | G | H | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 請求番号 | 取引先 | 金額 | 期日 | 入金 | 入金日 | 照合(金額) | メモ |
| 2 | INV-2506-041 | (株)アルファ | 198000 | 6/30 | ? | #N/A | 462,000 が来てる。041+042? 電話で聞く3 | |
| 3 | INV-2506-042 | (株)アルファ | 264000 | 6/30 | ? | #N/A | ||
| 4 | INV-2506-043 | 田中商事 | 55000 | 6/30 | ○ | 6/27 | 55000 | |
| 5 | INV-2506-044 | 山田印刷 | 110000 | 6/30 | ×2 | #N/A | 未入金 → 督促メール送信済(7/1) | |
| 6 | INV-2506-045 | ベータ | 528000 | 6/30 | ○ | 6/30 | 528000 | |
| 7 | INV-2506-046 | ハタノ設備 | 66000 | 6/30 | ○ | 6/30 | 66000 | ハタノセツビコウギョウ=同じ会社? たぶん4 |
| 8 | INV-2506-047 | 田中商事 | 27500 | 6/30 | ○ | 6/30 | 27500 | |
| 9 | INV-2506-048 | ミナト建材 | 88000 | 6/30 | ○ | 6/30 | 88000 | |
| 10 | INV-2506-049 | 大和金属工業 | 44000 | 6/30 | ○1 | 6/30 | 44000 | 名義がスズキ タロウ? 担当者の個人名かな |
| 11 | INV-2506-050 | 山田印刷 | 44000 | 7/15 | ○1 | 6/30 | 440006 |
6月請求
入金明細
5月請求(未入金残あり)7
4月請求
Sheet1
+
入金明細(銀行からダウンロードして貼り付け)
| A | B | C | D | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 入金日 | 振込名義 | 金額 | 済 |
| 2 | 6/27 | カ)アルフア | 462000 | ? |
| 3 | 6/27 | タナカシヨウジ | 55000 | ✓ |
| 4 | 6/30 | ヤマダインサツ | 1095602 | ? |
| 5 | 6/30 | ベ-タ | 528000 | ✓ |
| 6 | 6/30 | ハタノセツビコウギヨウ | 66000 | ✓ |
| 7 | 6/30 | タナカシヨウジ | 27500 | ✓ |
| 8 | 6/30 | ミナトケンザイ | 88000 | ✓ |
| 9 | 6/30 | スズキ タロウ | 44000 | ✓ |
| 10 | 6/30 | カ)アルフア | 55005 | ?? |
赤い番号の問題点
- 1同じ金額の請求に誤消込:44,000 円の請求が2件(大和金属工業・山田印刷)あるのに、入金は 44,000 円が1件。金額だけで照合する VLOOKUP は両方に「一致」を返すので、両方○になった。山田印刷の分は実は未入金(期日 7/15 なので、来月まで気づかない)。
- 2手数料差引を「未入金」扱い:山田印刷は 110,000 円の請求に対し、振込手数料 440 円を引いた 109,560 円を振り込んでいる。金額が一致しないので × を付け、入金してくれた取引先に督促メールを送ってしまった。
- 3合算入金が分からない:(株)アルファは請求2件(198,000+264,000)を 462,000 円で1回に振り込んだ。どの請求にも一致しないので「?」。電卓で足し算して気づく人もいれば、電話で聞く人もいる。判断が人によって違う。
- 4カナ名義の目視照合:「ハタノセツビコウギヨウ」と「ハタノ設備」が同じ会社かは、担当者の記憶で判断している。「たぶん」で○を付ける。去年判断した結果はどこにも残っていないので、毎月同じことを考える。
- 5不明入金の放置:カ)アルファ からの 5,500 円は、どの請求にも当たらない。「??」と書いたまま来月に持ち越し、そのうち誰も覚えていない入金になる。
- 6照合式が「入金の使い回し」を防げない:
=VLOOKUP(C11,入金明細!C:C,1,FALSE)は「同じ金額があるか」しか見ていない。1件の入金を何件の請求に充てても式は止めてくれないので、入金合計と消込合計が合わなくなる。 - 7前月の未入金が別シートに埋もれる:5月請求のミナト建材 33,000 円(期日 5/31)は「5月請求」シートに残ったまま。今月のシートには載っていないので、1か月以上の未入金が督促リストから漏れる。
- 8時間と属人化:この作業に毎月半日。しかも判断基準は担当者の頭の中にあるので、休むと月初の入金処理が止まり、引き継ぎもできない。
Before → After
間に「突合の仕組み」を置くとどう変わるか
Excelで目視金額だけの VLOOKUP。同じ金額の請求が2件あると両方に○が付く
突合の仕組み名義と金額の両方が一致したものだけ自動消込。1件の入金は1回しか使えない。名義が違えば「要確認」で止まる
Excelで目視手数料差引を未入金扱いにして、督促メールを送ってしまう
突合の仕組み差額が手数料の範囲なら「手数料差引と思われます」と提示。当社負担で全額消込か、一部入金かを人が選ぶ
Excelで目視合算入金は電卓で足し算して推測。人によって判断が違う
突合の仕組み同じ取引先の請求の組み合わせで合計が一致すれば「2件の合算」と提示。人は確認して確定するだけ
Excelで目視カナ名義と取引先の対応を毎月記憶で判断(結果は残らない)
突合の仕組み一度確定した対応は「名義マスタ」に残り、次回から自動で一致。使うほど要確認が減る
Excelで目視不明入金は「??」のまま持ち越し。前月の未入金は別シートに埋もれる
突合の仕組み不明入金は「保留」として一覧に残り続ける。未入金の請求は月をまたいでも期日超過として同じ画面に出る
Excelで目視○を付けた請求を販売管理に1件ずつ手入力。誰が何を充てたかは残らない
突合の仕組み確定結果を販売管理の取込形式で出力し、一括で入金済に。「誰が・いつ・どの入金をどの請求に充てたか」が履歴に残る
同じ「請求と入金の突き合わせ」を、間に小さな仕組みを置いて行うとこうなります。
After(突合の仕組み)を見る